【鑑賞】奇想の系譜展@東京都美術館

東京都美術館で開催されている『奇想の系譜展』に行ってきました。
これは大変おすすめな美術展です。

奇想の系譜』とは、美術史家・辻惟雄氏(1932〜)が、書いた著作で、これまであまりスポットライトのあたらなかった、自由な発想で筆を扱う画家たちを紹介したもの。
この「奇想の系譜展」では、著書『奇想の系譜』で取り上げられた6人の画家、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳の他に白隠慧鶴、鈴木其一の作品を展示しています。

かなりビビッドな配色の作品もおおく、見ごたえがあります。
作品のサイズも大きいので、混み方は先日の北斎展の鑑賞に比べれば、かなり鑑賞しやすい。
また、今回は『奇想の系譜』を少し読みながら行ったため、結構面白がりながら観ることができました。
(『美の巨人たち』で伊藤若冲の回を見ておいたのも良かったです)

興味深い展示は多々あったのですが、最も印象に残った作品はといえば、岩佐又兵衛作の『浄瑠璃物語絵巻』でした。
色の鮮やかさはもちろんですが、線の細かさ、ディテールの緻密さ、金銀の量、全てが尋常じゃありません。
しかもこれらは、多分展示物を見ないと、なかなかわからないもののように思います。
特に金銀の装飾については、度肝を抜かれました。
(え、こんな装飾がされてるの?てか金銀つかいすぎじゃね?)と思うこと必定です。
(牛若の口説き方がキュートなところも必見です)
また、その隣にある同氏作の「山中常盤物語絵巻」も相当なもんです。ただ、こっちはどちらかと言うと、ショッキングな意味で度肝を抜かれました。
常盤御前の死にゆくところをアニメーション動画のように何枚も描いており、正直しつこいくらいです。グロいし。

あとは、先日びじゅチューン!で出てきた『竜虎旅館』の団体客である猿達の元ネタであろう作品『群猿図襖』も見れたのがありがたかったです。
やっぱり元ネタがあったんですね、と一人で納得してます。
(そうえいば、武蔵の遅刻理由の元ネタも見れました。『宮本武蔵の鯨退治』。想像していたよりサイズが小さかった。)


今回、初めて東京都美術館にお邪魔しましたが、施設としての広さに驚きました。作品も多い。
ちなみに、一人で全部見るのに2時間かかりました。
当初は1時間位と思っていたのですが、馬鹿言っちゃいけませんね。

同館では、今後クリムト展なども開かれるようなので、ぜひまたお邪魔したいと思います。

にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へにほんブログ村 教育ブログへにほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へにほんブログ村 美術ブログへにほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へブログランキング・にほんブログ村へ

辞令交付式への違和感(みんなよく参加するなぁ)

 今日は4月1日。  我社では辞令交付式が行われました。  そのため、土曜日ですが、人事課員として出勤しました。  明日も仕事なので、12連勤となります。   人事課の闇ですね。  それはさておき、辞令交付式に関して、毎年違和感を持ちます。  それは、お礼を言われる側が、何故かホ...