【読了?】西洋絵画の楽しみ方完全ガイド

西洋絵画の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ)
西洋絵画の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ)
池田書店
2007-03-28
週末にフェルメール展に駆け込むのに向けて、予習しようと読みました。
読了というよりは、通読のほうが正しいかもしれません。
めちゃくちゃ面白かったです。
画家同士のつながりや、画風の系譜がわかりやすく表現されているのがよかった。
これをもとに興味のある画家の他の作品を鑑賞したり、という楽しみ方ができるだろう。

通読して思うのは、絵画作品は、歴史そのものなのだということ。
芸術品であることもあるが、歴史の資料だとも捉えるならば、確かに貴重品として扱われなければならないのも納得。
また、面白いのは、その時代時代の雰囲気を表しているものが多いということ。
つまり絵画はその時代の文化を現代に残していると言えるんだろうなぁと思いました。
(文学とおんなじ機能ですね)

ちなみにこの完全ガイドシリーズには、他にもクラシックや日本絵画を題材にしたものもあるようなので、近いうちに読みたいなぁと思います。
日本絵画のガイドに、浮世絵もあるといいのだけど…(多分あると思いますが)

そして、今後も引き続き、びじゅチューン!をチェックしていきたいと思いました。
美術館巡りの旅行にも行きたいものです。
CD2枚付 クラシック音楽の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ)
CD2枚付 クラシック音楽の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ)
池田書店
日本絵画の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ)
日本絵画の楽しみ方完全ガイド (池田書店の趣味完全ガイドシリーズ)
池田書店
2007-12-05

【読了】大鏡(全現代語訳)(保坂弘司、講談社)

大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)
大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)
講談社
読み終わりました。大変おもしろかった。

三島由紀夫がかつて大鏡を読んで古典にハマったと読んだのが2年前。
ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒 (講談社+α新書)
ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒 (講談社+α新書)
講談社
それを知ってから読みたいと思っていてついに読み終えました。
古典っておもしろいなぁと思いました。

全部が全部理解できたわけではないし、基礎知識も乏しいためわからない箇所も多かったですが、全体を通して、古典の楽しさを知ることができたように思います。
大鏡は、時代を切り取る一つの作品なので、これと関わる各種の古典を紐解き、いろいろなつながり、解釈の違いを読んでいきたいと思うようになりました。

ということで、今度からは古典文学全集に入りたいと思います。
1日30分ずつで、読み終わるのに何年かかるのか…
あとはそれを読みながら、くずし字も覚えつつ、浮世絵とかも鑑賞できるようになれるといいなぁ…

趣味ができました。本当に有難うございました、という気持ち。

新編日本古典文学全集 (1) 古事記
新編日本古典文学全集 (1) 古事記
小学館

【読了】大学の理念(カール・ヤスパース著、理想社)

大学の理念
大学の理念
理想社
一応通読したけど、難しい。
言葉遣いが厳かです。

なかなか理解できない箇所も多々ありましたが、わかるところを総合して見ると、先日読んだ『文系学部廃止の衝撃』に近い事が書いてありました。
大学とはなんぞやということから始まり、国家との関係にまで言及。
もう60年も前に書かれた本なのに、今日の大学を取り巻く環境について指摘しているのではと思えてしまう本です。

個人的に印象に残ってるのが、学生は大人だという箇所。
大人が学びに来ているのだから、育ててもらうのではなく、頑張っても頑張ってもついていけない学びにそれでもなんとかついていこうと自分をそういった環境における人こそ大学の理念に沿う人なんだ、というようなことが書かれていた。
本当にそのとおりだと思いました。

以下は、根拠のない戯言です。

大学は、真理を追及する場所であり、真理の追及においては教えてもらうものではなく、自分で学ぶことでしか新しいところにはたどり着けないものだと考えるためです。
だから、そもそも就職力(この〇〇力って言葉も品がないですが)なんてもので大学を測ること自体が大学を理解していないということだと思います。
大学が役に立つことしかやらないのなら、それはもう企業の代わりです。
そうではなくて、大学は企業もやらないし、大衆も求めてないけど、それでもその人たちに代わって研究をすることで回り回って実は企業にも人類にも貢献してしまうという、そういう機関だと思います。
そして、貢献はただの結果です。
研究した結果が貢献するか否かは、その研究に取り組む動機になるべきでない気さえします。
なぜなら真理の探求とは、答えのわからないことと格闘することだからです。
それは言ってみれば中に何が入ってるかわからないからくり箱を開けるような作業とも言えるかもしれません。
もちろん、社会に対して研究の意義を説明することは、公の性質を持つ団体の一員である以上、避けて通ることはできないでしょう。
しかし、その研究には、まだ答えが見えていません。
だから、意義なんてのは絵に描いた餅でしかないのです。
そして、答えが見えてないことに取り組むからこそ、社会がその訓練を受けた人として、学生を欲するのです。
つまり、言ってしまえば対象はなんだっていいというのが私の見解です。
各教授の先生がただ真理の探求への情熱を拠り所にして、常にその道の先頭にたち、その後を学生が追いかけてきて、先生は学生がさらに自分の先に行けるように指導する体制がが整うのであれば、間違いなくその大学は社会に対して還元をしてると言えるでしょう。
つまり、研究の充実により、学生も気づいたら育ってる、ということになるんじゃないでしょうかというのが私の考えです。
多くの人が、大学に研究の充実を求める事が、今の大学を救うことになるように思えてなりません、

以上戯言でした。

この本と似たタイトルの本として、オルテガの『大学の使命』という本があります。
まだ読んではないのですが、そちらはむしろ大衆を底上げしてこその大学だという立場を取る本のようです。
ぜひ近いうちに読んでみたいなぁと思います。
大学の使命
大学の使命
玉川大学出版部



【読了】20代で隠居(大原偏理著、K&Bパブリッシャーズ)

20代で隠居 週休5日の快適生活
20代で隠居 週休5日の快適生活
K&Bパブリッシャーズ
読みました。
『年収90万で東京ハッピーライフ』を以前に読んでおり、こっちも気になって読んでみましたが、大変面白く読めました。
内容としては同書と似たような記述が多いですね。
こっちのほうがイラストが少ない感じ。

こうなりたいと思うには、もう色々なものを抱えすぎてる自分ですが、
人生に辛くなったときにはこういう生き方もあるのだと思えるのはいいことだと思います。
皆が嫌な仕事から逃げれば、嫌な仕事はなくなっていくように思いました。
(採用とかにコストがかかって採算が合わなくなるだろうからね。)

就活で悩んでる人たちが読んだら、隠居に向かわせてしまいそうな本でした。
自分も出会うのがもう10年早ければ、感化されていたかもしれません。

年収90万も合わせて、大変いい本です。

年収90万円で東京ハッピーライフ
年収90万円で東京ハッピーライフ
太田出版

【読了?】源氏物語1(江川達也著、集英社)

源氏物語 1 桐壺 (愛蔵版コミックス)
源氏物語 1 桐壺 (愛蔵版コミックス)
集英社
漫画のため、読了、というのは少し大げさな気もするが、大変読み応えのある漫画でした。
エロい。

源氏物語は大学のときに個人的に通読した。
理系のため、古典や古文は最低限しか勉強しておらず、通読したときにはなんだかよくわからなかったような記憶がある。
しかしそれから10年たち、しかも今『大鏡』という藤原家(特に道長)に関する物語(古典)の現代語訳を読んでおり、かつ本作が漫画であることから、めちゃくちゃに楽しく鑑賞することができた。

日本の古典は、エロいんだ、ということはもっともっと義務教育で教えるべきではあるまいか。
エロいなら、多分年頃の生徒らはのめり込むように読むであろう。
そして今だからわかるが、源氏物語のような古典を読むと、皇室のことや政治のこと、そこに働く人々の権力争いなどが見て取れる。
それは本国の歴史理解に非常に役に立つような気がします。
何より、無味乾燥な歴史の人物たちが個性を持つのが面白い。
歴史を学ぶのに、いいモチベーションになるのではないでしょうか。(学問的に正しいかどうかは議論のあるところでしょうが)

完全に自分は古典にハマりました。
こうなると、一生が短く感じる。
酒飲んでる暇は、あんまりないのだ、と思うとここ何年かの酒飲む日々がもったいなくも思えて儚い。

早く源氏物語の漫画も全部読みたいものだ。
大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)
大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)
講談社

【読了】文系学部廃止の衝撃(吉見俊哉著、集英社新書)

「文系学部廃止」の衝撃 (集英社新書)
「文系学部廃止」の衝撃 (集英社新書)
集英社
2016-02-17
前々から読みたいと思っていた本ですが、やっと読めました。
話は全然文系学部のことだけでなく、大学それ自体や大学を取り巻く人や社会についても論じている作品でした。
目白押しです。
今の大学に関する各種議論の基礎知識も得られるため、大学人なら間違いなく読むべき一冊。

世の中全体が短絡的な視点になってるのが一つの問題のように思います。
でもそれは、人口が減り、景気は良くならない社会では仕方のない事なのかもしれない。割を食うのは、多分何年も先の人だ。
それにいちいち説明をしなくちゃならない社会になったというのも大学が劣化し始めた要因ではないだろうか?
それ役に立つの?という問いに、50年か100年後に役に立ってるかもね、と答えて普通にコミュニケーションが取れるわけないものね。
でも大学はそういうところなわけで、その認識がもともと日本には希薄だったんですかね。
そういえば『東京に暮らす』を書いたキャサリン・サンソムも、著書の中で日本人は役に立つものばかりに飛びつくと述べていたなぁ。
昔っからの傾向なんでしょうかね?
東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)
東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)
岩波書店

【読了】アクティブラーニング(小鉢誠著、講談社新書)

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 (講談社現代新書)
アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 (講談社現代新書)
講談社

これもいい本。
いかに私たちが過去を振り返らないがゆえに行ったり来たりしているか、ということを突きつけてくる。
主体性を育む、ということが、他者からの投げかけで「全員」に役立つなんてことがもしあるなら、人類の長い歴史の中で、なぜそれが実現できなかったのかを考えることが大切だ。
結局、素質なのではなかろうか、という悲しいところに着地させたくなってしまう。
でも、それもまたわからないのだ。
教育の難しいところは、取組と結果の関連がわからないことなのかもしれない。

【読了】ザ・ウェーブ(モートン・ルー著、新樹社)

ザ・ウェーブ
ザ・ウェーブ
新樹社


読みました。
ザ・ウェーブ(モートン・ルー著)という本で、ある学校の理科の授業でナチスの取り入れた規律をもとに共同体を意識させる、という実験が行われ、それに伴いどんなことが起きたかを小説にした作品。
表紙がアニメ絵なので、軽い感じで読み始めると、あら大変。
人間は簡単に善悪の判断とか個人そのものを失えてしまうんだなと言うことを突きつけられます。

空気を読めという言葉がありますが、読みすぎるのも考えもんですね。
民主主義は多数派の意見を採用する社会ですが、こうした作品を読んで【集団や大衆の性質】について思いを巡らせるたびに、民主主義って危険だなぁと思わずにはいられません。
議会制民主主義なんていう下りエスカレーターで登る的な制度は、もしかしたら民衆や権力の濫用を抑えるための措置なのかもしれませんね。
だとすると、参議院もあながち反対できないなぁ、なんてことを考えさせられました。

形は違えど、いろんな形でマインドコントロールをされているかもしれないと疑心暗鬼になる劇薬的な本でした。
アルコールよりも効き目が強く、翌日への残りも心配です。

こっちの映画も見たいけど、近所のツタヤでは貸出してない…
THE WAVE ウェイヴ [DVD]
THE WAVE ウェイヴ [DVD]
アットエンタテインメント
2010-04-28
DVD

辞令交付式への違和感(みんなよく参加するなぁ)

 今日は4月1日。  我社では辞令交付式が行われました。  そのため、土曜日ですが、人事課員として出勤しました。  明日も仕事なので、12連勤となります。   人事課の闇ですね。  それはさておき、辞令交付式に関して、毎年違和感を持ちます。  それは、お礼を言われる側が、何故かホ...