【読了】20代で隠居(大原偏理著、K&Bパブリッシャーズ)

20代で隠居 週休5日の快適生活
20代で隠居 週休5日の快適生活
K&Bパブリッシャーズ
読みました。
『年収90万で東京ハッピーライフ』を以前に読んでおり、こっちも気になって読んでみましたが、大変面白く読めました。
内容としては同書と似たような記述が多いですね。
こっちのほうがイラストが少ない感じ。

こうなりたいと思うには、もう色々なものを抱えすぎてる自分ですが、
人生に辛くなったときにはこういう生き方もあるのだと思えるのはいいことだと思います。
皆が嫌な仕事から逃げれば、嫌な仕事はなくなっていくように思いました。
(採用とかにコストがかかって採算が合わなくなるだろうからね。)

就活で悩んでる人たちが読んだら、隠居に向かわせてしまいそうな本でした。
自分も出会うのがもう10年早ければ、感化されていたかもしれません。

年収90万も合わせて、大変いい本です。

年収90万円で東京ハッピーライフ
年収90万円で東京ハッピーライフ
太田出版

【読了?】源氏物語1(江川達也著、集英社)

源氏物語 1 桐壺 (愛蔵版コミックス)
源氏物語 1 桐壺 (愛蔵版コミックス)
集英社
漫画のため、読了、というのは少し大げさな気もするが、大変読み応えのある漫画でした。
エロい。

源氏物語は大学のときに個人的に通読した。
理系のため、古典や古文は最低限しか勉強しておらず、通読したときにはなんだかよくわからなかったような記憶がある。
しかしそれから10年たち、しかも今『大鏡』という藤原家(特に道長)に関する物語(古典)の現代語訳を読んでおり、かつ本作が漫画であることから、めちゃくちゃに楽しく鑑賞することができた。

日本の古典は、エロいんだ、ということはもっともっと義務教育で教えるべきではあるまいか。
エロいなら、多分年頃の生徒らはのめり込むように読むであろう。
そして今だからわかるが、源氏物語のような古典を読むと、皇室のことや政治のこと、そこに働く人々の権力争いなどが見て取れる。
それは本国の歴史理解に非常に役に立つような気がします。
何より、無味乾燥な歴史の人物たちが個性を持つのが面白い。
歴史を学ぶのに、いいモチベーションになるのではないでしょうか。(学問的に正しいかどうかは議論のあるところでしょうが)

完全に自分は古典にハマりました。
こうなると、一生が短く感じる。
酒飲んでる暇は、あんまりないのだ、と思うとここ何年かの酒飲む日々がもったいなくも思えて儚い。

早く源氏物語の漫画も全部読みたいものだ。
大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)
大鏡 全現代語訳 (講談社学術文庫)
講談社

【読了】文系学部廃止の衝撃(吉見俊哉著、集英社新書)

「文系学部廃止」の衝撃 (集英社新書)
「文系学部廃止」の衝撃 (集英社新書)
集英社
2016-02-17
前々から読みたいと思っていた本ですが、やっと読めました。
話は全然文系学部のことだけでなく、大学それ自体や大学を取り巻く人や社会についても論じている作品でした。
目白押しです。
今の大学に関する各種議論の基礎知識も得られるため、大学人なら間違いなく読むべき一冊。

世の中全体が短絡的な視点になってるのが一つの問題のように思います。
でもそれは、人口が減り、景気は良くならない社会では仕方のない事なのかもしれない。割を食うのは、多分何年も先の人だ。
それにいちいち説明をしなくちゃならない社会になったというのも大学が劣化し始めた要因ではないだろうか?
それ役に立つの?という問いに、50年か100年後に役に立ってるかもね、と答えて普通にコミュニケーションが取れるわけないものね。
でも大学はそういうところなわけで、その認識がもともと日本には希薄だったんですかね。
そういえば『東京に暮らす』を書いたキャサリン・サンソムも、著書の中で日本人は役に立つものばかりに飛びつくと述べていたなぁ。
昔っからの傾向なんでしょうかね?
東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)
東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)
岩波書店

【読了】アクティブラーニング(小鉢誠著、講談社新書)

アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 (講談社現代新書)
アクティブラーニング 学校教育の理想と現実 (講談社現代新書)
講談社

これもいい本。
いかに私たちが過去を振り返らないがゆえに行ったり来たりしているか、ということを突きつけてくる。
主体性を育む、ということが、他者からの投げかけで「全員」に役立つなんてことがもしあるなら、人類の長い歴史の中で、なぜそれが実現できなかったのかを考えることが大切だ。
結局、素質なのではなかろうか、という悲しいところに着地させたくなってしまう。
でも、それもまたわからないのだ。
教育の難しいところは、取組と結果の関連がわからないことなのかもしれない。

【読了】ザ・ウェーブ(モートン・ルー著、新樹社)

ザ・ウェーブ
ザ・ウェーブ
新樹社


読みました。
ザ・ウェーブ(モートン・ルー著)という本で、ある学校の理科の授業でナチスの取り入れた規律をもとに共同体を意識させる、という実験が行われ、それに伴いどんなことが起きたかを小説にした作品。
表紙がアニメ絵なので、軽い感じで読み始めると、あら大変。
人間は簡単に善悪の判断とか個人そのものを失えてしまうんだなと言うことを突きつけられます。

空気を読めという言葉がありますが、読みすぎるのも考えもんですね。
民主主義は多数派の意見を採用する社会ですが、こうした作品を読んで【集団や大衆の性質】について思いを巡らせるたびに、民主主義って危険だなぁと思わずにはいられません。
議会制民主主義なんていう下りエスカレーターで登る的な制度は、もしかしたら民衆や権力の濫用を抑えるための措置なのかもしれませんね。
だとすると、参議院もあながち反対できないなぁ、なんてことを考えさせられました。

形は違えど、いろんな形でマインドコントロールをされているかもしれないと疑心暗鬼になる劇薬的な本でした。
アルコールよりも効き目が強く、翌日への残りも心配です。

こっちの映画も見たいけど、近所のツタヤでは貸出してない…
THE WAVE ウェイヴ [DVD]
THE WAVE ウェイヴ [DVD]
アットエンタテインメント
2010-04-28
DVD

【読了】ベーシック・インカム(原田泰著、中央公論社新書)

ベーシック・インカム - 国家は貧困問題を解決できるか (中公新書)
ベーシック・インカム - 国家は貧困問題を解決できるか (中公新書)
中央公論新社
大変楽しく読めた。
現実的に可能だと、データをもとに説明してくれている。
早く実現してくれたらいいのだけど…
でも世界中でまだ一カ国もやったことがないってのはどうしてなんだろうか?

以下、面白いと思った箇所。
・貧困はお金のないことなのだから、お金をばらまけばいい。
・バラマキのほうが無駄な公共事業などより平等でプラスになることが多い。
・バラまかない政策は基準の調査など無駄が生じる。

なかなか歯切れのいい展開も良かった。
自分の論拠の曖昧なところもしっかりと記載していて好感が持てる。
まめ、その上で現行よりはマシという結論もその通りだと感じる。

とどの詰まり、変えたくないから変えないのだ。
貧困が少数派だからってのもあるだろうし、頑張って働いている意識のある人はなんで働かないやつをバラマキで助けなきゃならんの?と思うのもわかる。
でも、それで貧困を解決できてないのだから、議論にはならない。
そして、著者も言うように、ベーシックインカムによって経営者と交渉ができる従業員は多く出てくるはずだ。
無理してブラック企業で搾取される世の中も変わるんじゃないでしょうか?

月7万ですよ。死ぬまで。
一人で生きていくなら、あと2-3万円あれば自分は十分だ。
そうなったらどう生きていきたいかなぁ。
バイトとボランティアでもいいかもなぁ。

【読了】誰も調べなかった日本文化史(パオロ・マッツァリーノ著、筑摩書房)

誰も調べなかった日本文化史: 土下座・先生・牛・全裸 (ちくま文庫)
誰も調べなかった日本文化史: 土下座・先生・牛・全裸 (ちくま文庫)
筑摩書房
面白かった。
パウロ・マッツァリーノ氏の本、ブログ、ツイッターに最近ハマっている。
近所の図書館で借りれるのが大変ありがたい。
本書は大変笑えた。読みながら声を出して笑ったのは久しぶりだ。
亡国論のところでのローカルヒーローにというのには感銘を受けた。
ふざけているけど常識人だよなぁと思います。

次は下の本を読みます。
今後は自分も何か調査をしていきたいと思いまして…
自分で調べる技術―市民のための調査入門 (岩波アクティブ新書)
自分で調べる技術―市民のための調査入門 (岩波アクティブ新書)
岩波書店

辞令交付式への違和感(みんなよく参加するなぁ)

 今日は4月1日。  我社では辞令交付式が行われました。  そのため、土曜日ですが、人事課員として出勤しました。  明日も仕事なので、12連勤となります。   人事課の闇ですね。  それはさておき、辞令交付式に関して、毎年違和感を持ちます。  それは、お礼を言われる側が、何故かホ...